◆10. Sketch “Manon Lescaut″

投稿日: カテゴリー: 2.演奏/自作曲

オリジナル曲
使用機種:STAGEA 02カスタムモデル
2015年 オリジナル部門/全国審査会 最優秀賞


上級向き
弦楽オケをメインにした音色設定で、リズム・自動伴奏なし。

20代半ば、こんな音楽を作ってみたい、こういう音で弾けるようになりたい、という「音」を見つけました。それから四半世紀あまり。ずっと恋い焦がれてきた「音」を目指して、まず1作目を書いてみました。

内容
アベ・プレヴォーの小説「マノン・レスコー」は、娼婦マノンと騎士グリュウの物語。20代の頃この小説にハマって、プッチーニのオペラ版から間奏曲をソロ演奏用に編曲して弾いたりもしました。

小説の中で強く印象に残っていたのは、マノンが力尽きて息絶えるシーン。クライマックスともいえる場面なのに、小説の中ではあまり多くを描かず、恋人グリュウの苦しい言葉を書いています。

「その時の私の気持ちを述べることも、彼女のいまわの表情を説明することも、どうか私に求めないでください。私は彼女を失ったのである。」(青柳瑞穂 訳)

この2人が過ごした最後の時間を曲にして描きたいと思いました。

愛、憎しみ、裏切り、嫉妬、邪な感情。過去のすべてが優しさに包まれ、浄化されて清浄なものに変わっていく。それらは、美しいだけでも、醜悪なだけでも、憎いだけでも、きっと哀しいだけでもなかった、そう思うのです。